バイヤー・ホーリーのええ物語り

バイヤーの仕事を通して、たくさんの素晴らしいものとの出会いがあります。その商品の持つデザインの由来や素材への拘り、生産地の背景にあるストーリーを独自の視点で伝えていきます。

斬新で存在感のある木曽漆器です

豊かな水と緑があふれる長野県の木曽町では、

伝統工芸のひとつに木曽漆器作りがあります。

 

その木曽漆器に斬新なデザインと、ユニークな素材の組合せで

新たなスタイルで発信しているブランドを紹介したいと思います。

 

そのブランドの名前は、「百色 - hyakushiki」といいます。

では、ご覧ください。

 

  

まずは、外側にシックな黒、内側は繊細でカラフルな色の酒器です。 

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引用元:https://kiso-hyakushiki.stores.jp/#!/items/546c7d8a2b34929cc600063f

 

 

 

 

次に赤を基調色としたものになります。 

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引用元:https://kiso-hyakushiki.stores.jp/#!/items/546c7db886b188aec40005d5

 

 

 

 

 

続いて、外側から中が透けて見えるストライプ柄の酒器です。 

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引用元:https://kiso-hyakushiki.stores.jp/#!/items/546c7e5e3cd482af0d00010d

 

 

 

 

そして、色違いになります。

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引用元:https://kiso-hyakushiki.stores.jp/#!/items/546c7e40391bb32d37000687

 

それぞれの色違いをセットで合わせて、ギフトなどに喜んでもらえそうです。

 

 

 

そして、こちらがガラスの器に、漆の模様を染め上げる製造風景になります。

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引用元:百色 | hyakushiki | 美しく, 誠実で, ドキドキさせる漆硝子。

 

ご覧のように、全てこれらの模様は、人の手により、ひとつひとつ塗られて、

仕上げられています。

そのため、まったく同じ模様は存在せず、全てが世界に一つの器になります。

 

こちらの器を製造している丸嘉小坂漆器店は、
1945年に木曽漆器の製造・販売業として創業を始めたメーカーです。

伝統工芸士・小坂康人さんが、当時の漆器にあった扱いにくいというイメージを

打破しようと試行錯誤し、1994年に漆とガラスのマッチングに成功したのが、

こちらのブランドの起源となるそうです。

中性洗剤を使用したスポンジ洗いは問題なく、 硬いものをあてたりしない限り

日常的に使用できるのが百色の器製品であります。

 

こうした取組みの結果、当時の木曽漆器産地が近年衰退の一途を辿る漆器に、

再び活性化へ導くきっかけを作った素晴らしいブランドストーリです。